血糖が高くなる原因

院長コラム

 

血糖が高くなる原因は複雑です

血糖(血管の中の糖)が高くなる原因は、インスリンという膵臓から分泌されているホルモンの「作用の不足」です。
「作用の不足」には大きく分けて2パターンあり、1つはインスリンそのものの分泌の低下、もう一つはそのインスリンを受ける側(肝臓や筋肉、脂肪などの末梢組織)に問題がある場合です。多くはこのインスリン作用不足という2つのパターンが混在し、絡み合って「高血糖」をつくっています。つまり、膵臓だけではなく、肝臓に問題が生じても、筋肉に問題が生じても、脂肪組織に問題が生じても、血糖値が上昇する仕組みとなっております。さらに作用不足以外にも「血糖を上昇させるホルモンの問題」や薬剤性などもあり、糖尿病の病態はかなり複雑です。
個々で病態は大きく変わりますが、時間の経過とともに、膵機能は低下するため、同じ人におきても、途中で病態が変わることもあります。ですので、初診時に「恒久的な治療決定」を行う事はしません。