遅い時間の夕飯

院長コラム

遅い夕飯はもったいないです!

10年前に実施された国民健康・栄養調査では、2049歳男性の30%以上が21時以降の夕飯であるとのことでした。近年はさらにその割合が増している印象です。そして、小規模ながら遅い夕飯が及ぼす体への影響が学会・地方会で報告されております。

 

18時頃までに食べ終わった時と21時過ぎて食べ終わった時とで、同じ食事でも、その時の血糖上昇値も違いますし、さらには朝の血糖に違いが出ることが、実際のクロスオーバー研究で明らかになりました。

空腹時間が長くなると、遊離脂肪酸が上昇し、インスリン抵抗性をつくってしまうため、いつまでも血糖は下がらず、また食事誘発の産生熱も20時以降だと発生しにくいため、同じ食事内容でも血糖上昇率が高くなります。
たかだか
3時間の差で、それが1か月続けば、HA1cは上昇していきます。

 

1819時なんて仕事が終わらないから、食事など無理!」という意見もあるかと思いますが、健康にうるさい企業では、有志で弁当を頼み18時頃に皆で食べるようにしたり、勤務時間を1時間程度前倒しで早めて、夕飯を20時前に食べるようにしているようです。
日々の食事の開始時間を早めることができるのなら、もしかして薬を使用せずに、血糖が改善するかもしれないのです。そんなわけで、遅い時間の夕飯は体にとって、もったいないのです!