失明をさけるために
糖尿病治療は血糖管理と並行して、合併症の対応が必要です。
糖尿病を発症し、高血糖にさらされておりますと10年で4割の方に目の合併症である「網膜症」が発症するといわれております。(1991年厚生省糖尿病調査班調べ)
網膜症とは目の奥の眼底の血管が目詰まりしておこる疾患です。網膜症は初期にはほぼ「無症状」ですので、定期的に眼科に通院していないと「発見」されない病態です。なので、糖尿病の方はどんなに血糖管理がよくても、1年に1回は眼科で眼底検査を受けて頂く必要があります。
当院では罹病期間の長い糖尿病の方には、糖尿病治療前にまず眼科受診をして頂き、網膜症の確認を致します。確認せずに治療して、急激に血糖を改善させますと、網膜症が悪化することがあります。この悪化を避けるためにも、治療前に網膜症の有無の確認は必須です。